「本に学ぶ、世界を読み解く」と題して、池上彰氏、増田ユリヤ氏にお話いただきました。大手町の日経カンファレンスルームでのリアル開催。
お二人からおススメの書籍をご紹介されました。
増田ユリヤ氏のおススメ書籍
「眠れぬ夜はケーキを焼いて」
孤独な夜のおともとなるレシピを、心に残るエッセイとともにお届けします。
「死ぬまで、働く」
戦前から看護婦、保健婦として活躍し、75歳のとき三重県最高年齢でケアマネジャー試験に合格。88歳でサ高住「いちしの里」に勤務、97歳の今も現役で働き続ける池田きぬさん。きぬさんの仕事観から、これまでの人生、日常生活、上手に生きる知恵まで、心温まる写真とともに語りおろす。
「ドナウの旅人」
母と若い愛人、娘とドイツ人の恋人――ドナウの流れに沿って東へ下る二組の旅人たちを通し、愛と人生の意味を問う感動のロマン。
池上彰氏おススメ書籍
「消されかけた男」
冷戦時代の敏腕スパイ、英国情報部のチャーリー・マフィンも、今は40過ぎの中年。もともと現場主義でスマートさを欠き、名門校出身でないチャーリーは新任の部長から疎まれ、組織内の厄介者扱いされていた。そんなとき、以前チャーリーが逮捕したKGBの大物スパイ・ベレンコフの盟友カレーニン将軍が亡命を望んでいるという情報がはいる。しかし、この話に臭いところがあると感じたチャーリーは、慎重な対応を警告する……。
「ブルシット・ジョブ クソどうでもいい仕事の理論」
やりがいを感じないまま働く。ムダで無意味な仕事が増えていく。人の役に立つ仕事だけど給料が低い――それはすべてブルシット・ジョブ(クソどうでもいい仕事)のせいだった! 職場にひそむ精神的暴力や封建制・労働信仰を分析し、ブルシット・ジョブ蔓延のメカニズムを解明。仕事の「価値」を再考し、週一五時間労働の道筋をつける。『負債論』の著者による解放の書。
池上彰氏の著作「世界史を変えたスパイたち」も面白そうです。
スパイオタクな池上さんが初めて解説。
ロシアウクライナ戦争、米中対立にもつながる現代史の裏側とは?
東西冷戦が終わった時、「これでスパイ小説の書き手は失職する」と言われました。
ところが、米中対立やロシアのウクライナ軍事侵攻をきっかけに「新しい冷戦」という言葉が生まれます。
東西冷戦が終わってもスパイの存在はなくなりません。
むしろITやAIを駆使することで、情報をめぐる争いは一層激しくなっています。
・ロシアがハイブリッド戦を駆使できなかったわけ
・ロシアで神格化するスパイゾルゲの存在
・イランの核施設を破壊する驚くべきサイバースパイ
・スパイランキング上位 北朝鮮のスパイ事情
・日本のインテリジェンス能力はいかほどか
質疑応答ではお二人からいろいろお話を伺えました。
池上氏も増田氏もリアルな書店に行き、本を選ばれるとのこと。また書店の本を見ると、世の中の関心事が分かるとお話されていました。
書評を書く際は、池上氏は先ずキャッチフレーズを考える、それから構成を考える、どうすれば伝わるか悩むことを楽しむ。増田氏は伝えたい強い思いが必要、自然と出てくる言葉で伝える。
医療・福祉・教育など大切な分野で働く人の待遇を良くするための、政治やマスコミの取り組みも必要とも伺いました。
読書についてあらためて考える有意義な時間になりました。