すかいらーくグループの金谷実社長の講演を拝聴しました。

金谷社長は2008年に野村證券からすかいらーくに出向、2010年に専務として同社に移籍、2023年に同社社長に就任しました。
業績は営業利益が2016年の312億円が過去最高ですが、2025年は250〜270億円の見通し、2026年は過去最高更新を目指しています。
従業員数約10万人、国内外店舗数約3,000店、年間来店客数約3億人で、国内では人口1人あたり年間2.5回利用しています。自社工場10ヶ所、300台のトラックによる自社物流、グローバル調達力約1,000億円、検査数10万検体以上です。全国10ヶ所のセントラルキッチンから、1台のトラックにガスト、バーミヤンなど複数ブランドのモジュール化された食材を混載してエリア配送することで配送効率を高めています。
ブランドポートフォリオは、①ファミリーダイニングがガスト、バーミヤン、ジョナサン、夢庵など、②カジュアルダイニングがしゃぶ葉、藍屋、むさしの森珈琲など、③低単価ファミリーダイニングが資さんうどん、から好しなどです。ガストなど日常使いのレストランは単価を上げると客離れが起きるので、皿数を増やして客単価を高める、季節に合ったお値打ちメニューを提供する戦略を採っています。地域ごとに味を変えることはしていなくて、たとえば夢庵は関東にしか出店していないそうです。
外部環境は、国内は人口が減っていますが、実は女性の社会進出、共働きに伴う外食人口の微増が見られます。個人経営の飲食店は減っていて、チェーン店の集客には追い風です。
海外展開は、台湾は6ブランドで台北、台中に工場、マレーシアはムスリム系ポークフリーしゃぶしゃぶのSUKI-YAを展開、クアラルンプールに工場建設予定です。2025-2027年の中期経営計画で海外100店出店目標です。海外でしゃぶ葉展開を主とする理由は、食材が限定的で現地調達が容易、加工が野菜切りのみでシンプルという理由によります。
組織は、以前はブランド別のカンパニー制でしたが、ブランド間での競合が起きたため、現在はブランド横断の機能別組織に移行して全社最適を図っていますが、ブランド別の利益は注視しています。
人事制度は、営業部単位のインセンティブ制度で、ダメな店舗を改善する方針で、研修は人事部から営業部に移管しました。店舗スタッフが空き店舗を見つけて、ガストのスタッフがバーミヤンにスポットで入るなど自由に働けるスポットクルー制度を採用しています。外国人採用は工場でベトナム人が多く、最近はインドネシア人も増えているそうです。
人件費率の減少が利益の源泉で、オーダー端末、配膳ロボット、セルフレジなどのDX化が功を奏しています。240億円で買収した九州の資さんうどんが関東・関西で増収増益、2027年以降に東南アジア展開も検討中です。
日頃から利用している消費者としても、今後の同社の展開が楽しみです。