社労士試験

第55回社会保険労務士試験を受験しました。

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午前は選択式。10時着席、10時半から11時50分まで1時間20分の試験。時間の圧力はなく、正味1時間ほどで終えてチェック。基本、覚えてるか覚えてないかの試験なので、結果は勉強量に比例します。

 

午後は択一式。12時50分着席、13時20分から16時50分まで3時間半の試験。60ページの試験問題を読むのに疲れますが、一問一問、丁寧に回答。2時間半で回答を終え退室。試験問題を回収されたのが残念ですが、予備校の模範解答などで後から入手可能と思い、早めの退室を選びました。

 

自己採点の結果ですが、

選択式 16/40

 労働基準法労働安全衛生法 3/5

 労働者災害補償保険法 2/5

 雇用保険法 0/5

 労務管理その他の労働に関する一般常識 4/5

 社会保険に関する一般常識 2/5

 健康保険法 2/5

 厚生年金保険法 1/5

択一式 15/70

 労働基準法労働安全衛生法 1/10

 労働者災害補償保険法 4/10

 雇用保険法 3/10

 労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識 2/10

 健康保険法 2/10

 厚生年金保険法 1/10

 国民年金保険法 2/10

以上となりました。

思いの外、正答率が低く、確実な知識の習得が必要と感じました。

 

簿記1級試験結果

6月に受験した簿記1級試験の結果をWebで確認しました。

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結果は51点(平均点48.9点)で不合格。合格点の70点まで19点足りませんでした。前回が45点でしたので、若干伸びました。税理士試験の簿記論の勉強と並行して学習を続けた甲斐があります。

得点内訳は、

商業簿記10/25(平均点10)

会計学12/25(平均点10.2)

工業簿記21/25(平均点18.2)

原価計算8/25(平均点10.5)

受験者1,445名、合格者205名、合格率14.2%

受験当日に記録した試験内容は以下でしたので、原価計算足切りの10点を下回っていたのが予想通り。商業簿記が思ったより得点できていない印象。会計学連結会計のような定番問題は解法をしっかり押さえる必要があります。

商業簿記は、定番の試算表と決算整理からの損益計算書作成問題。返品資産、返金負債、契約資産、契約負債などについても問われました。ソフトウェア開発に係る売上高、売上原価、受注損失引当金は、工事会計の考え方で解ける問題でしたが誤答。減価償却は、投資不動産への振替もあり、減価償却費が営業外費用、研究開発費に分かれるところがポイントで正答。減損損失も正答。投資有価証券は、有価証券利息、為替差損益とも正答。概ね落ち着いて良く解けました。難易度中。

会計学は、択一式を5問中3問正答。会計方針の変更については遡及適用、誤謬の訂正については修正再表示という箇所はこの機に覚えたいです。キャッシュフロー計算書で、①受取利息・受取配当金、支払利息を営業キャッシュフロー、支払配当金を財務キャッシュフローにするパターンと、②受取利息・受取配当金は投資キャッシュフロー、支払利息・支払配当金は財務キャッシュフローにするパターンも、今回知りました。記述式の連結会計は、在外支店も含めた連結で、その他有価証券評価差額金の推移もあり、相当難しかったのですが、解ける箇所は解いて点数を稼ぎました。難易度高。

工業簿記は、多肢選択式は推測で全問正解。記述式の全部原価計算と直接原価計算の問題は基本的な内容で、本来は全問正解できるレベルですが、理解が曖昧で失点。難易度低。

原価計算は、選択式が難しく失点。記述式は正常仕損費の計算と配賦、異常仕損費の計算と理論がポイントでしたが、先入先出法の場合の仕損費の配賦で期首在庫分の差し引きを忘れ、計算も端数が出たまま解答して撃沈。本来的には容易な問題でしたが、大幅失点で、これがそのまま今回の試験全体の合否を分けました。難易度低。

11月試験で捲土重来を期します。

税理士試験②

第73回税理士試験2日目を迎えました。

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3、相続税法

正午から午後2時まで受験。午前中に一通り大原の模試と要点チェックノート、理論問題集を振り返りました。

 

第一問

問1

小規模宅地等の特例の問題。3つの宅地が特例対象宅地等に該当するかどうかの判別問題。判別については何とか書けましたが、条文は暗記しておらず、根拠の弱い回答になりました。

問2

一般社団法人に対する贈与に関する贈与税相続税の問題。良く分からず、とにかく思い付いた内容をそれらしく書きましたが、条文は書けず、同様に論拠の無い回答になりました。

第二問

計算問題は定番の相続税の課税価格と相続税額の計算。相続人の判定で、妻と相続放棄した母のみ対象と判断しましたが、合っているかは分かりません。民法上は、相続放棄した母を対象外として兄弟姉妹が対象になるかと考えました。最初の宅地の計算がかなり難しく、おそらく地積が大きな宅地の調整を見落としました。非上場株式の問題は、利益の金額が0になり、正しいのか分からないまま進みました。理論問題で条文を書けず時間を使わなかったこともあり、かえって計算問題にしっかり取り組めました。小規模宅地等の特例、相続税額、税額控除まで時間内に埋め切れたのは、過去の受験、模試を通しても初めてでした。配偶者居住権、暦年贈与と相続時精算課税の改定が問われなかったのは少々意外でした。

現時点の実力は出し切れたと思います。人事を尽くして天命を待つ気持ちです。

税理士試験①

第73回税理士試験を受験しました。当日の東京は気温35度の真夏日、コロナ禍もピークを終え、マスクを着用していない受験生も目立ちました。

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1、簿記論

第1問

問1

仕訳帳の問題。勘定科目は選択式なので、とりあえず全て記入。残高試算表も正しいのか定かでないですが、金額欄を埋めました。

問2

ソフトウェアの問題。開発中、廃棄、完成とステージが分かれ、結局良く分からない問題でした。勘定科目が選択式なので、とりあえず埋めました。

第2問

珍しく1問大問形式。外貨建ての商品売買と社債、為替予約など、複雑な内容が長文で書いてあり、見た途端にゲンナリするタイプの問題。あまり落ち着いて取り組めず、社債社債利息、減価償却費の部分点狙いに切り替えました。おそらくあまりできていません。

第3問

定番の決算整理問題。製造業、販売業のオーソドックスな内容。小口現金の失点が痛いですが、当座預金と商品の荷為替から推測する手形売却損の算出まで辿り着けたのは良かったです。原材料、仕掛品、製品は本格的な工業簿記で、時間が取れなかったのが残念。固定資産、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付引当金など軽めの項目を解いて点数確保。ストックオプションは変わった問題形式でしたが、おそらく得点確保。できるだけ回答しました。

昼食後、午後の試験。

2、財務諸表論

第1問

問1〜問2

財務会計の概念フレームワークと固定資産の減損に係る会計基準からの問題。選択式を埋め、記述をある程度記入。

第2問

問1〜問2

自己株式と新株予約権、会計上の見積りの変更に関する問題。減価償却の計算が意外に難しく、自信のない回答となりました。

第3問

定番の貸借対照表損益計算書の作成問題。一通り計算書類の作成方法を学べるのが、税理士受験の醍醐味です。

あまりトリッキーな論点がなく、落ち着いて回答。未払消費税と未払法人税の簡単な箇所ができたか心配。営業外収益の空欄が何なのか最後まで分からず、気になりました。株式交換と借入金の分類が曖昧で誤答したかもしれません。おおむね何とか埋められる箇所は埋めました。

簿記論は難、財務諸表論は標準という感じでしたが、簿記論は合格点が下がることを期待しています。財務諸表論は今年何とかクリアしたいところです。

岸博幸氏講演

 

「日本経済の展望と資産運用」と題して慶應義塾大学大学院教授の岸博幸氏のお話を伺いました。

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結論として、かなり真面目に資産運用をしないとダメ

日本経済の展望は苦しい

生産性は上がっていない

将来の社会保険と税負担は大きくなる

政府予算114兆円だが、20年前は82兆円で1.4倍になっている

「財源確保のための徴税は必要ではない」、「財政赤字で国は破綻しない」、「インフレにならない限り国債はいくら発行しても問題はない」とするMMT理論は正しくないのだが、日本はバラマキ政治を続けている

将来的に消費税15%にしないと回らない

高いリターンを狙わずリスクの最小化を目指す

年間5%くらいのリターンで良い

長期分散投資が肝要

金融投資は、株式投資はリスクが高いので債券も組み込むのが良い

日本は人口減だが、都市部の不動産はチャンスがある

将来的に海外からの移民、企業進出が期待できる

海外からの投資家の日本不動産投資が期待できる

以下の条件を満たせば、東京にヘッドクォーターを置く海外企業が増えると思われる

1、日本が税金が安くなる

2、企業設立が容易になる

3、子女を通わせる良い学校がある

日本の将来を見据えて、適切な投資をしていくことが大事と感じました。

藤巻健史氏講演

 

元モルガン銀行日本代表・元参議院議員藤巻健史氏より「財政金融は持続可能か」と題して講演頂きました。

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バブル時代の消費者物価指数は低かったが、土地・株式など資産価格が上昇、円高が進行

日本銀行のバランスシートは98年12月末の91.2兆円から2022年12月末の703.9兆円に増加

日銀当座預金は最終的な決済口座であり、例えばA銀行からB銀行に送金するときに、日銀当座預金内でA銀行から差し引き、B銀行への加算がされる

外資系銀行が日本から撤退して日銀当座預金口座を閉鎖すると、日本のドル調達に影響する

1997年11月の橋本政権財政構造改革法案から現在まで国の借金は4倍増

G7の債務残高の国際比較は日本がダントツ1位、日本の政府債務残高の名目GDPに対する推移は太平洋戦争末期の水準に達している

2020年度予算 112.5兆円の赤字

2021年度予算 65.7兆円の赤字

2022年度予算 62.4兆円の赤字

2022年度税収予算

 消費税22.1兆円

 所得税22兆円

 法人税13.7兆円

 相続税2.8兆円

 酒税1.1兆円

 たばこ税0.9兆円

日銀総資産は世界で突出、国内規模に対してお金をバラマキ過ぎ

日銀当座預金の利息を上げると市中金利も上がるが、日銀の債務超過が悪化するため実現しない

日銀の金利上昇がバランスシートに与える影響

 1%上昇 △28.6兆円

 2%上昇 △52.7兆円

 5%上昇 △108.1兆円

 11%上昇 △178.8兆円

債務超過でも、中央銀行とその発行する通貨に信認を置き続けるか?

債務超過は一時的である

債務超過の原因が金融システムの救済であり、金融政策は厳格に運営されている

③財政が緊縮に向かっている

以上を信じていれば信認を得られ続ける

ドルを持てるなら持っておいた方が良い

個人の資産運用はドルのMMF(マネーマーケットファンド)が良い

https://www.nomura.co.jp/terms/english/m/mmf.html

ドルは世界の主軸通貨であり、それに代わる通貨は今のところ見当たらない

中国のスーパーマーケットは時々刻々と値段が変わるダイナミックプライシングが導入されている

 

藤巻氏は相対的なドルの強さを強調されていました。米国とドルの信認を確認する意味でも、一度、米国を見に行くことは大事と感じました。

日本FP協会総会

 

日本教育会館一ツ橋ホールにて日本FP協会第22回通常社員総会に参加。冒頭、白根壽晴理事長より講話があり、以下の内容に触れていました。

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日銀総裁の交代

2022年度の消費者物価上昇率3%

貿易収支赤字18兆円

配当や利子収入などを示す第1次所得収支は35兆円の黒字

資産所得倍増プラン

日本人の個人金融資産2000兆円

支部ブロックの活動推進

 

会員数、収支報告、予算など主な内容は以下の通りでした。

個人会員数20万6,658名

うちCFP 25,691名、AFP 161,648名、一般会員19,319名

CFPは対前年1,004名増、AFPは対前年1,957名減、個人会員総数614名減

CFP、3級FPの受験者は減少

2級FP取得者がAFP、CFPの受験に進むようにすることが課題

FP技能検定の受験者は増えているが、AFPが減っている実情が問題

退会の理由は①転勤・退職②年会費が負担③FP資格を使わない

実務家FPは正確なデータは無いが大体7,000名前後

FP協会では、プロフェッショナルFP研修の充実などを通して、実務能力向上を支援しているとのこと

2022年度収支 

事業活動収入 決算5,456百万円/予算5,373百万円

事業活動支出 決算4,875百万円/予算5,221百万円

投資活動収入 決算24百万円/予算1百万円

投資活動支出 決算591百万円/予算556百万

正味財産は377百万円増加して6,159百万円

2023年度予算

事業活動収入(主なもの)

 CFP試験事業収入248百万円

 2級FP技能検定受検手数料1,137百万円

 3級FP技能検定受検手数料1,054百万円

 個人会員入会金95百万円

 個人会員年会費2,479百万円

事業活動支出(主なもの)

 CFP試験事業支出284百万円

 FP技能検定事業支出1,540百万円

 広報事業支出200百万円

 地域推進事業支出529百万円

 出版事業支出526百万円

 会員業務事業支出308百万円

 事業共通費支出1,273百万円

 管理費支出395百万円

海外FP組織との連携強化

2022年10月に台湾FP組織が共催した「2022 WIW Forum」にオンライン参加、白根理事長より「日本における超高齢問題と日本FP協会の取り組み」について講演されたとのこと

CFPの知名度をどう高めるかについて

先ずは日本FP協会の知名度を高めること

ファイナンシャルプランナー知名度は高い

中国では理財師という分かりやすい名称を使っている

大学におけるパーソナルファイナンス教育の推進について

全国の国公立大学や教育・教員養成学部を有する大学を中心とした寄附講座の推進、大学での連携講座を実施されているとのこと

初めて総会に参加しましたが、2時間にわたり内容豊富で意義のある会でした。今後のFP資格の活用についても考える良い機会になりました。